こんにちは、コーディです。
今回、紹介する本はこちら
「モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書」尾原和啓
本書では、「大人」と「若者」の働くモチベーションの違いを理解して、変化の激しい今の時代を生きるためのコツ、大人と若者がどのようにコラボレーションしていくことが最適なのかがわかる一冊となっています。
もくじ
本の内容
団塊世代やそれより上の世代と今の若者世代は「なんのために働くのか」という働くモチベーションが異なっています。
今の大人は、日本の高度経済成長の時代にがむしゃらに働いて結果を出してきた世代。
一方、今の若者は小さいときからインターネットが身近で、生まれた時から多くの物が簡単に手に入った世代。
この違いを理解して、これからの若者がどう生きるべきかというヒントがわかります。
大人にとっても、今の若者の取扱説明書として読むことができ、どう若者とコラボレーションしていけば良いかがマルわかりです。
本書は以下の目次で構成されています。
- 第1章 「乾けない世代」とは何か?
- 第2章 偏愛こそが人間の価値になる
- 第3章 異なる「強み」を掛け算する最強チームの作り方
- 第4章 個人の働き方
「モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書」を読んでみる
まず、本書を読み進める上で重要なキーワードを整理しましょう。
「乾いている世代」と「乾けない世代」
乾いている世代(上の世代)
- 何かを達成することが社会貢献につながっていた
- これから社会を作り上げよう
- モチベーションは「国」や「社会」を支えるという「大きな枠」
- ワインで美女と乾杯し、いいクルマに乗るなど、「達成」や「快楽」が生きがい。
乾けない世代(30代以下の世代)
- 付き合いの飲み会はイヤだ。出世なんかしなくていい。友人・自分・家族の時間を大切にしたい。
- すでに作り上げられた社会の上に立っている
- モチベーションは「家族」「友人」「自分」という「小さな枠」
- 「金銭的な快楽」よりも行動する「意味合い」や「良好な人間関係」が大事。
アイデアの次は「インサイト」
「ビジネスはアイデアが大事だ」とうたわれるようになって久しいですが、先ほどお話ししたように、今はユーザーの潜在的な欲求や、購買意欲のツボである「インサイト(新しい視点)」をすくい上げる時代です。
ITビジネスの発信地であるシリコンバレーにあるベンチャー企業でも、すでに「インサイト」が重要視されています。
ITベンチャーを例にすると、世の中に足りないシステムをひたすら作り上げてきたのがこれまでの流れでした。
今では、世の中に足りていないものを見つけるのが困難なほど、多くの課題が解決されています。
そのため、机でひたすら解決すべき課題を探すのではなく、世の中のニーズを把握し、インサイトを見つけてくることが仕事をする上で重要となっています。
「週休3日」や残業ゼロを掲げている会社もありますが、会社としては、仕事時間以外でもインサイトを探してきてね、という意味合いが込められているんですね。
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他人から感謝されて、お金をもらえることが大事
今後「人工知能革命」が加速していくと、単純作業のような仕事はどんどんAIが担っていくことになっていきます。
では、人が仕事をしていくうえで、どんなことが大切になっていくのか。
どんな仕事なら、ロボットに代替されることなく、持続していけるのでしょうか。
シンプルな言い方をするならば、それは「他人から感謝されて、お金をもらえること」です。
一見当たり前のようなことですが、これこそがどんな時代が来ても永遠に変わらない仕事のルールです。
筆者は、「人は自分ができないことには金額の大きさに関わらず、お金を払うということを学んだ」と言っています。
自分の得意なことで、困っている誰かを助けることができるんです。
それは、決して専門的なことでなくも仕事になる可能性がある。
例えば、冷蔵庫に余ったもので素早く1〜2品の料理を作れるとしましょう。
自分としては、いつもやっていることなので当たり前に感じることも、料理が全くできない人にとっては、すご腕料理人のように見えて、価値のあることだと感じているかもしれません。
自分の「好き」を見つける
本書では、現在4つの革命が起きている、と言っています。
✅グローバル革命
今まで日本だけで比較されていたものが、海外との比較競争になる
✅インターネット革命
例えば、アメリカではコールセンターがなくなりつつあり、インターネットにより、人件費の安い国の人たちに任せることができる
✅人工知能革命
今までの仕事がロボットが担うようになる
✅実世界指向革命
例えば、本なら紙の質感すらもデジタルで表現できるようになる。
これらの革命が時間差で起こってきて、まさに未来がどうなるか、将来の予想は難しいわけです。
でも、自分の「好き」を突き詰めて、それに共感してくれる人がお金を払う、という原則は不変だと言っています。
今から、自分の「好き」はなにか、今一度考えてみてください!
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信頼を積み上げよう
違いを認め合うことと同じくらい重要なことがあります。
それは、「相手を信頼して任せる」ことです。
なぜなら、メンバーやパートナーをいちいち疑って、信頼できずにいると、そのぶん動きが鈍くなってしまうから。
Goolgeでは、できるかぎり多くの情報を社員に共有して、それぞれの意思決定を早くしているそうです。
まさしく、信頼を重要視している証しです。
今の世の中は変化のスピードが早いので、いち早く行動することが求められます。
チームで仕事をするときは、それぞれを絶対的に信頼し、任せきることが変化のスピードに負けない秘訣と言っています。
これからは「ライフワークバランス」
「好き」を仕事にするということは、オンもオフもないということでもあります。
これまでの時代は、ほとんどの人が仕方なく仕事(オン)と私生活(オフ)を切り替えてきました。
しかし僕は、働きながら非日常のなかにいる状態を意識的に作っています。
「好き」だからこそ、仕事でないオフの時も考えることができ、結果的にオンとオフの切り替えが不要というのがこれからの生き方と言っています。
これまで言われている「ワークライフバランス」はオンとオフバランスよく保つことです。
これからは「好き」をお金に替えていく「ライフワークバランス」の時代になると言っています。
少し前に行った「インサイト」とも似ていますが、生きるために仕事をするというのは古い考え方で、自分の「好き」という価値観を生かして、そのまま仕事につなげるということです。
つまり、普通の「会社員」みたいな働き方ではなく、「個人で稼ぐ力」を身に付けるべきということを言っているのですね。
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コツコツが浮かばれる
筆者はライドシェアサービスのUberや民泊サービスのAirbnbを例に挙げています。
これらのサービスは利用者がサービスの提供者(運転手や家の貸主)を評価するシステムがあります。
逆に、サービスの提供者も利用者を評価できますよね。
インターネットでは評価が可視化されて、信頼を容易に積み重ねることができます。
このようにコツコツ努力して信頼を積み重ねた人が社会から評価されるようになってきます。
「ライスワーク」と「ライフワーク」を使い分ける
自分が食べていく(家族を生かしていく)ためにやるべき仕事を「ライスワーク」と言います。
「ライフワーク」の部分を広げていくには、まず自分のなかで「ライスワーク」と「ライフワーク」を明確に使い分けることが大事です。
「ライスワーク」を、「ライフワークに自分が没頭できるためのお金と時間とリソースを生み出すもの」と捉えてもいいでしょう。
「ライフワーク」を目指すために、好きなことや得意なことにできるだけ時間を投資することが大事です。
そうして「好き」が「生きがい」として稼げるようになってきて、いずれ「ライフワーク」での稼ぎが「ライスワーク」を上回ってきたら、好きなことを追求できる人生のスタートです。
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まとめ
- 今の「乾けない世代」のモチベーションは「家族」「友人」「自分」という「小さな枠」
- 「インサイト」をたくさん見つけることが大事な仕事
- 「ライフワークバランス」の時代
- コツコツ継続することが評価される
ポイント
30代以下の若者のモチベーションについて解説している良書です。
文量もそれほど多くなく読みやすいので、是非読んでみてください!
アマゾンオーディブルでも聴ける
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